Tambourine作業メモ

主にスキル習得のためにやった作業のメモ。他人には基本的に無用のものです。

Rust

ケント・ベックの「テスト駆動開発」の写経をRustでやってみる(17)

元のJavaのテストではfiveBucksはMoneyではなくExpressionだった。ここから派生する汎用化を15章では行っている。例えば、plusメソッドがExpressionを受け付けるようにしたり、Expressionにplusメソッドを追加したりだ。これは結局、何がしたいのかというと…

ケント・ベックの「テスト駆動開発」の写経をRustでやってみる(16)

15章。ついに「5ドル+10フラン」のテストを書くぞと、ケント・ベック先生は意気込んでいる。こんなテストを書いている。 @Test public void testMixedAddition() { Expression fiveBucks = Money.dollar(5); Expression tenFrancs = Money.franc(10); Bank b…

ケント・ベックの「テスト駆動開発」の写経をRustでやってみる(15)

さて、もうちょっとコードをキレイにしてから先に進みたい。 今、通貨は文字列で定義されている。Java版だとStringだ。私のRustのコードだと、ここが&'static strになっている。 Rustの&strはヒープに確保された領域に書き込まれたUTF-8シーケンスに対する参…

ケント・ベックの「テスト駆動開発」の写経をRustでやってみる(14)

さて、ここでちょっと立ち止まって、コードを眺めてみよう。 コード全体は今でも100行ちょっとに過ぎない。 #[derive(Debug, Clone)] pub struct Money { amount: f64, currency: &'static str, } impl Money { pub fn dollar(f: f64) -> Money { Money { am…

ケント・ベックの「テスト駆動開発」の写経をRustでやってみる(13)

14章に入る。いよいよ通貨の変更を実装する。2フランを1ドルに換算したい。 本で示されたテストはこうだ。 @Test public void testReduceMoneyDifferentCurrency() { Bank bank = new Bank(); bank.addRate("CHF", "USD", 2); Money result = bank.reduce(Mo…

ケント・ベックの「テスト駆動開発」の写経をRustでやってみる(12)

13章「実装を導くテスト」に入る。 最終的にどんなコードを目指しているのか見失ったままストーリーが続いているのだが (いや、一度、この部分は読んでいるんだけど・・・これが写経の効果だな)、 とりあえず、著者のインサイトに従っていくことにする。 さ…

ケント・ベックの「テスト駆動開発」の写経をRustでやってみる(11)

どうやらほとんど11章まで終わっていたみたいなので、12章に入る。 やりたいことはドルとフランの間で透過的に演算が出来ることだ。 「$5 + 10 CHF = $10 (レートが2:1の場合)」みたいなことがしたい。 ただし、まずやるべきは同じ通貨同士の足し算だ。 とい…

ケント・ベックの「テスト駆動開発」の写経をRustでやってみる(10)

9章に入る。いよいよ、通貨の導入だ。 その前に、Dollar構造体とFranc構造体の統一を片付けてしまおう。 9章の展開とは違うんだけど、とりあえず、以下の様なテストが通ることを目標にする。 #[cfg(test)] mod tests { use super::*; #[test] fn test_multip…

ケント・ベックの「テスト駆動開発」の写経をRustでやってみる(9)

第8章に入る。 この辺りから、本のコードと自分のコードの差が大きくなって、 本の戦略がそのまま使えない感じになってきた。ちょっと試行錯誤しながら進めたい。 まず、本の方ではtimesメソッドがDollarとFrancの両方にあるので、それをまとめたいと言って…

ケント・ベックの「テスト駆動開発」の写経をRustでやってみる(8)

7章に入る。 ドルとフランは比較できるのだろうかという疑問をテストに書いてみるところから始まる。 この本のコードでは、equalsメソッドはObjectを受けているので、ドルとフランは区別なく 扱われ、スイス経済に大打撃を与えている。 一方、私のRustの実装…

ケント・ベックの「テスト駆動開発」の写経をRustでやってみる(7)

5章「原則をあえて破るとき」に入る。 この章は、クソコードを作って終わり。 ただし、これをどうにかしないうちは家に帰らないことも誓う。 とりあえず、今まで作ったドルとは別にフランを作る。それも単なるコピペで作る。 フラン・・・そんな通貨単位はも…

ケント・ベックの「テスト駆動開発」の写経をRustでやってみる(6)

4章「意図を語るテスト」に入っていこう。 amountという内部構造がインターフェースとして外に出ているのは 見づらいし良くないよねということでリファクタリングしている。 もっともだ。 そもそも、こちらにはコンストラクタすらないので、このタイミングで…

ケント・ベックの「テスト駆動開発」の写経をRustでやってみる(5)

3章「三角測量」に入る。 DollarをValue Objectにしたいと言い出す。等値であることをチェックできるようにするのだと。 Value Objectというパターンに馴染みはないんだけど、 オブジェクトを値として扱うことにはいろいろな難しさがあることは知っている。 …

ケント・ベックの「テスト駆動開発」の写経をRustでやってみる(4)

2章「明白な実装」に入る。 仕様が変わった。timesメソッドはDollarを返す様になった。 あ、今、私のtypoも見つかった。DollarじゃなくてDollerになってる・・・。 ともあれ、仕様変更の結果、テストはこうなった。 #[test] fn test_multiplication() { let …

ケント・ベックの「テスト駆動開発」の写経をRustでやってみる(3)

いよいよ「テスト駆動開発」に入っていこう。 まずは、P4の最初のテストだ。おもむろに存在しないDollerクラスをnewして、 ありもしないtimesメソッドやamountフィールドを参照している。テストファーストなのだ。 ・・・Rustでデータ型を表現するのはどうす…

ケント・ベックの「テスト駆動開発」の写経をRustでやってみる(2)

最初にやるのはcargo newである。 > cargo new money Created binary (application) `money` package > cd money > ls -la total 16 drwxr-xr-x 6 tambara staff 192 3 20 17:48 . drwxr-xr-x 3 tambara staff 96 3 20 17:48 .. drwxr-xr-x 8 tambara staff …

ケント・ベックの「テスト駆動開発」の写経をRustでやってみる(1)

社内で、ケント・ベックの「テスト駆動開発」を写経する会を立ち上げて、アドバイザーみたいなことをやることになった。良いコードを書くにはまだ及ばないが、酷いテストコードを直す経験ならちょっとしたものである(笑)。 とりあえず、参加メンバーはあまり…

try!と例外

「try!は?演算子になったらしい」と助言を下さったるいも師匠が、自身のブログに?を使った例を載せている。この例の様に、try!(および?演算子)はResultがErrであった場合の即時リターンの機構である。そう理解すれば、main()から呼んだら怒られるのは当然だ…

Rustではもうtryしなくていいらしい

ニセtailコマンドを作ってみたところ、るいも師匠から「try!は?演算子に置き換わったらしい」と教えてもらった。https://blog.rust-lang.org/2016/11/10/Rust-1.13.html Seasoned Rustaceans may recognize that this is the same as the try! macro that’s …